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  2015年
   3 月

 年度末となるこの月は、建築市場は完成引き渡し時期に入り木材需要は一巡している。
 去年秋以降の円安基調が続き、春儒に向けた輸入材の新規契約が難しい判断となっている。

 国産材丸太はバイオマス関連、合板向け下材の動きは活発で引き合いが増えているが、価格的な
 採算性は低く、生産者利益に繋がっていない。

 安部政権の政策誘導により、公共事業や企業のベースアップに道筋が見えてきたので、個人需要の
 回復、喚起による内需に期待がされるところである。
 
 
 2015年
   2 月
 
 円安による輸入コストの大幅な上昇があるにも関わらず、去年の消費税値上げ駆け込み需要と
 の単純な比較には無理があるものの、個人住宅向け建築市場は減少している。

 一方、安倍政権による道路やダム、老朽化した公共建築の建て替えなど公共投資は順調に動き出し、
 足場板や桟木など仮設材の引き合い、見積りは増加している。

 国産材は丸太市場が、合板、バイオマス向け下材が不足。設備投資が進み全国的な規模で大型
 工場が稼働を始めると更なる素材確保競争が予想され、今後の動向には注意が必要。
 
 2015年
   1 月

 去年秋以降、輸入材の新規契約の遅れや流通在庫が少なく、輸入材を中心に手当買いが見られ、
 価格は強含みである。一方国産材は需要が落ち込み価格は弱含み。

 消費税10%への値上げが1年半延期されたことで新規の住宅建築を先に延ばす傾向が強く
 為替円安に振れたため、需要は踊り場、模様眺めの展開となった。

 国産材丸太はバイオマス用、合板用など低価格材が荷動きはよいが、構造材向け製材用丸太
 は低調な荷動きである。

 EU諸国の経済情勢への不安要因により円安が続く気配があり、輸入材にたよる木材市況は
 不透明な要因による慎重な模様眺めとなった。需要サイドが慎重なため、輸入材のコスト上昇にも
 大きな景気牽引力はない。
 
 
 2014年
   12 月
 
 4月消費税値上げ後の反動による需要の落ち込みを予測していたため、流通業者の在庫は
 非常に少なく、品目により欠品している。秋口より新規の仕入れを考えていた矢先の急激な
 円安に振れた為替変動に見舞われ、ずるずると仕入れができずに品薄が続いている。

 米材大手シッパーの事業縮小や、カスタムカット用良材丸太不足、為替円安、北米港湾ストなど
 北米材針葉樹の輸入は今後激減する可能性がある。

 一方国産材杉、ヒノキの原木供給はバイオマス、針葉樹合板用、中韓輸出用、大型製材向け
 需要に価格動向に注意が必要。零細で高齢化が進んだ伐採業者が多いため、需要が
 増えても供給を増やせないため、国産材原木の価格には要注意。
 
 プレカット工場の見積りや受注は10月ごろより回復しており、主要な構造用、下地用の製材
 品目においては、冬場の需要期に品不足が懸念される。

 消費税10%への値上げが1年半延期されたことや、安部政権が安定多数を勝ち取ったことで、
 国内の景気対策や公共投資により、需要の回復が期待される。
 リスクと背中合わせの新規の仕入れには輸入、流通業者はこれまでにない市況予測の難しさに
 直面している。

 
 2014年
   11 月
 
  シェールガス資源などが牽引し米国経済は、不動産、住宅産業が復調してきた。
 9月に110円台振れた円安動向は11月には120円を挟む動きをし始めた。
 僅か2か月余りの急激な為替変動は、非常に難しい局面を招いている。

 輸入材を中心とした我が国の住宅資材は、消費税値上げ反動による需要減少のなか荷動きが
 悪く、為替によるコスト上昇分を吸収し、市場価格を値上げできる現状ではない。

 9月までは消費税反動が続いていましたが、10月以降はプレカット需要を中心に見積りが
 増えてきました。
今後年末から年初には円安によるコスト高の供給元の価格動向には注視
 が必要。

 
 2014年
   10 月

 先月に引き続き、需要回復がなく市場の荷動きは悪い。
 しかしながら9月の急激な円安為替変動により今後の仕入れコストの上昇が見込まれ、一部の品目
 において値上げ、特に荷動きの悪い品目において値下げ査定となりました。
 消費税値上げ後9月までの受注の落ち込みは底を脱した感があり、見積り依頼は増えてきた。

 全体的な基調としては、ラワン合板など輸入物を中心に強含みが続くと見込まれる。
 消費税値上げ反動が長引いて、現時点での流通在庫は少なく品目によっては品薄が続いている。
 市場での荷動きは悪いがプレカット工場への見積り件数は増えてきたことから、秋〜年末の需要に
 期待したいところである。
 
 合板用、バイオマス用内地材丸太の需要は旺盛で、丸太の価格の引き上げが続いている。
 構造用、造作木取り用の丸太は製材品の荷動きが悪く横ばいである。 
 
 
 2014年
   9 月

 今月も先月に引き続き、需要回復がなく市場の荷動きは悪い。 
 消費税値上げ後の反動は、住宅建築や木材などの分野では他の産業に比べ回復が遅くなりそう。
 業種間により差があるものの需要の落ち込みは月を追うごとに悪くなっている。
 
 今月に入り108円/$という急激な円安が進んでおり、仕入単価や輸送など間接経費の上昇は
 避けられそうにない局面となってきた。
 需要は落ち込んでいるが、在庫品コストが高いことに加え円安によるコスト上昇が見込まれるため
 値下げする動きはない。

 震災復興事業や首都圏の大型建築工事に職人を奪われ、一般住宅や地域の公共事業への
 工事にも深刻な職人不足が影響している。

  
 2014年
   8 月

 消費税値上げ後の反動は依然として好転していく気配はなく、需要は低迷している。
 天候不順が続く中、九州地区でスギ、ヒノキ国産材丸太の価格上昇がみられるものの、
 プレカットを中心とした製材品の需要は低迷しており、丸太価格の上昇を吸収できない。
 
 全国的な広範囲に及ぶ集中豪雨など天候不順は、今後も丸太供給に影響が出る。
 製材品需要が見込めない限り、丸太が価格上昇しても製材品への価格転嫁が難しい。
 
 復興需要や首都圏での大型公共事業に職人を取られており、一般住宅の基礎工事など
 を中心に工事が遅れるなど職人不足は恒常化している。

  
 2014年
   7 月
 
 先月に引き続き、需要は減少しており市場価格は弱含み横ばいですが、ガソリン価格の高値により
 商品に付属する輸送費や包装資材などの間接経費は上昇しています。
 合板や下地材、構造材に一部の値下がる気配もありますが、間接経費や生産調整の動きが出ている
 ことから、すべての品目において市場価格は横ばい評定となりました。

 各企業のボーナス支給状況や梅雨が明けにより需要に底が見えてきたと言える局面となります。
 全体的な景気回復の兆しは住宅を主体とする木材の需要にも、秋に向けた好転が期待されます。

 この時期は立木が春から夏に水を吸い上げて伐採に不向きなため、国産材供給も減少しています。
 ガソリンの高騰や間接資材の値上がりがあり、現状の価格での採算性は今後難しくなりそうです。
 しばらくは値上げも、値下げもできない硬直した市況が続きそうです。
 
  
 2014年
   6 月

 6月も4月、5月に引き続き消費税値上げによる駆け込み需要の反動により荷動きは悪い。

 国産材、輸入材、構造材、下地材樹種や用途に関係なく新規の引き合いが減っている。

 アベノミクスによる給与ベース引き上げやボーナス時期を控え、個人消費が伸びるとの期待もあるが、
 住宅など耐久消費財への消費はあまり期待できない。
 公共事業の需要が広がりを見せて来たが、需要は一部の品目や業者に偏向している。
 しばらくは景気動向を見ながら、我慢と忍耐を強いられと思われる。

 原油価格や為替により資材だけでなく、輸送関連コストは高止まりしており、
 6月の市場価格はすべての品目において横ばいとなった。

  
 2014年
   5 月

 5月GW明け、4月消費税値上げによる駆け込み需要の反動による荷動きは一段と悪い。

 国産材、輸入材、構造材、下地材樹種や用途に関係なく新規の引き合いが激減している。

 梅雨が明ける7月以降には需要が出てくるとの見方もあるが、受注のために価格競争に陥る
 危険性があり、採算悪化を警戒しなければならない。

 原油価格や為替により資材だけでなく、輸送関連コストは高止まりしており、
 5月の市場価格はすべての品目において横ばいとなった。
 
 
  
 2014年
   4 月

 4月消費税値上げによる駆け込み需要の反動で、新規の見積もり、受注も少なく荷動きが悪い。

 国産材ヒノキ構土台で価格の値上げ分を先月に続き戻す局面となった。
 スギ製品はバイオマスや合板需要があり依然として市場への供給が少なく高値横ばいが続いている。

 今後は4月以降の消費税駆け込み需要の反動は6月までは続くと見込まれている。
 安倍政権の景気経済政策、金融政策を注視して状況を静観しながら、大型公共投資に期待をしたい。
 
  


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